今最も需要が高い施工管理資格・電気通信工事施工管理技士|有資格者希少・1級監理技術者の希少価値と2026年試験戦略

電気通信工事施工管理技士(1級・2級)

受験資格

一次:1級は19歳以上・2級は17歳以上
令和6年度改正で一次は年齢のみに緩和。二次は実務経験が必要

難易度

★★
令和7年度一次69.2%・二次36.3%。二次の経験記述が最大の難関

勉強時間の目安

一次:100〜200時間 / 二次:50〜100時間(別途)
2級保持者・実務経験豊富な方は3ヶ月程度で合格レベルに

合格率

令和7年度一次:69.2% / 二次:36.3%
一次は比較的高め・二次は難関。応用能力問題に足切りあり

試験・受験料

1級:年1回(9月一次・12月二次)
2級:前期(6月)・後期(11月)の年2回。令和8年度申込5月7〜21日

通信インフラ業界の需要

★★★★★
2019年新設・5G・光ファイバ・データセンター急拡大で取得者が非常に希少

5Gネットワーク・光ファイバケーブル・データセンター・防犯カメラ・放送設備などの電気通信設備工事の施工管理を担う国家資格が電気通信工事施工管理技士です。2019年(令和元年)に建設業法に基づき新設された比較的新しい資格で、電気通信工事における「主任技術者」(2級以上)および「監理技術者」(1級のみ)に選任できる資格者として、急速に拡大する通信インフラ業界で最も注目されている施工管理資格です。

有資格者の絶対数がまだ少ない「新設資格」であるため、取得者は通信工事会社・建設会社の電気通信部門で圧倒的に引く手あまたの状況が続いています。カーボンニュートラル・デジタル田園都市国家構想・5G展開に伴う通信インフラ整備の加速を背景に、電気通信工事施工管理技士の将来価値は他の施工管理技士と比較しても特に高いといえます。

目次

電気通信工事施工管理技士とはどんな資格か

電気通信工事施工管理技士は、建設業法第27条に基づき国土交通大臣指定機関(一般財団法人全国建設研修センター)が実施する技術検定の合格者に与えられる国家資格です。電気通信工事とは「有線電気通信設備・無線電気通信設備・放送機械設備・データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事」全般を指し、携帯基地局から光ケーブル敷設・社内LAN構築・セキュリティカメラ設置まで幅広い工事が対象です。

2019年の新設以来まだ7年目の「若い資格」であるため、過去問の蓄積が少ない・有資格者が希少であるという特徴があります。特に1級は全国でも取得者数が限られており、資格の希少価値は現時点でも非常に高い状態です。

1級と2級の違い

項目 2級電気通信工事施工管理技士 1級電気通信工事施工管理技士
配置できる役職 主任技術者・専任技術者(一般建設業許可の電気通信工事) 監理技術者・主任技術者(特定建設業許可含む)
一次受験資格 受験年度末に17歳以上 受験年度末に19歳以上
試験頻度 一次:年2回(前期・後期)/ 二次:年1回(後期のみ) 一次・二次ともに年1回
一次合格率(令和7年度) 前期72.3% / 後期67.4%(参考) 69.2%
二次合格率(令和7年度) —(最新値は公式サイトで確認) 36.3%
一次合格の称号 2級電気通信工事施工管理技士補 1級電気通信工事施工管理技士補
両方合格の称号 2級電気通信工事施工管理技士 1級電気通信工事施工管理技士

試験の基本情報

項目 第一次検定 第二次検定
出題形式 四肢択一式(マークシート) 記述式(施工経験記述・施工管理の応用問題)
合格基準(一次) 正答率60%以上・かつ「施工管理法(応用能力)」が50%以上の足切りあり(1級のみ)
合格基準(二次) 得点率60%以上(総合評価)
試験地 全国10地区(札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇)
主催 一般財団法人全国建設研修センター(国土交通大臣指定試験機関)

令和8年度(2026年度)試験日程

1級電気通信工事施工管理技士

スケジュール 日程(令和8年度)
申込用紙の郵送販売 令和8年4月22日(水)〜5月13日(水)
申込用紙の窓口販売 令和8年4月22日(水)〜5月21日(木)(土日祝休み)
インターネット申込(新受験資格・第一次のみ) 令和8年5月7日(木)〜5月21日(木)
第一次検定試験日 令和8年9月6日(日)
第一次検定合格発表 令和8年10月8日(木)
第二次検定受験手数料払込 第一次合格発表後〜10月下旬頃
第二次検定試験日 令和8年12月6日(日)
第二次検定合格発表 令和9年3月3日(水)

2級電気通信工事施工管理技士

区分 試験日(令和8年度) 合格発表
前期:第一次検定のみ 2026年6月(例年6月上旬の日曜日) 2026年7月3日(金)
後期:第一次・第二次検定 2026年11月(例年11月中〜下旬の日曜日) 一次:2027年1月頃 / 二次:2027年1月29日(金)

1級の申込用紙の郵送販売は令和8年4月22日〜5月13日・窓口販売は4月22日〜5月21日(土日祝休み)で、インターネット申込は5月7日〜21日の受付です。申込方法によって締切が異なるため、特に書面申込を希望する方は郵送販売の締切(5月13日)を見逃さないように注意してください。

第一次検定の出題内容

分野 主な出題内容
電気通信工学等 電気通信の基礎理論・伝送工学・交換工学・無線工学・光通信・情報通信ネットワーク
電気通信設備 通信線路設備・無線設備・情報設備・放送機械設備・データ通信設備・セキュリティ設備
関連分野 電気工学・土木工学・建築学の基礎(電気通信工事に関連する内容)
施工管理法 施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・原価管理(基礎〜応用)
法規 電気通信事業法・電波法・有線電気通信法・建設業法・労働安全衛生法等

電気通信工事施工管理技士の試験内容は、「電気通信」という独自の専門分野と「施工管理」の知識が組み合わさっています。電気通信の専門知識(伝送理論・ネットワーク・無線工学)は工事担任者・電気通信主任技術者等の資格を持つ方には有利な一方、土木・建築系の施工管理経験者には新しく学ぶ必要がある分野です。

1級の足切りに注意:応用能力問題が50%以上必要

1級第一次検定には「施工管理法(応用能力)」分野に50%以上の得点が必要という別途の足切り基準が設けられています。全体の正答率が60%以上でも、応用能力問題が50%未満だと不合格になります。施工計画・工程管理・品質管理・安全管理の実務的な応用問題は重点的に対策が必要です。

電気通信工事施工管理技士で開けるキャリア

5G基地局・通信インフラ工事の施工管理

総務省の「デジタル田園都市国家構想」・携帯キャリア各社の5G展開計画に伴う基地局建設・アンテナ設置工事の施工管理を担う技術者として、電気通信工事施工管理技士は現在最も需要が高い施工管理資格のひとつです。有資格者が絶対的に不足しているため、1級取得者は年収600〜1,000万円台での転職も珍しくない状況です。

光ファイバケーブル敷設工事

NTT・KDDI・ソフトバンク系列の光ファイバインフラ整備・LAN配線工事・ビル内情報配線設備工事を担う電気通信工事会社では、電気通信工事施工管理技士の配置が建設業許可要件として必要です。特に特定建設業許可が必要な大規模工事では1級の監理技術者が必須であり、1級保有者への需要は非常に強いです。

データセンター・クラウドインフラ建設

AI・クラウドサービスの急拡大を背景に、国内外でデータセンターの建設ラッシュが続いています。データセンター内の通信配線・サーバーラック設置・電源管理設備・セキュリティカメラ設備などの電気通信設備工事を担う施工管理技士として、この分野でのキャリア需要は今後も拡大が続きます。

防犯カメラ・セキュリティシステム設置工事

公共施設・商業施設・マンション・交通インフラへの防犯カメラ・入退室管理システム・セキュリティシステム設置工事も電気通信工事に含まれます。セキュリティ意識の高まりとともにこの分野の工事量は拡大しており、施工管理技士としての役割が求められています。

放送設備・映像配信システム工事

テレビ局・放送設備・映像配信インフラ・デジタルサイネージの設置工事も電気通信工事施工管理技士の管轄です。大型イベント・競技場・公共施設の映像・音響設備工事を担う専門会社での施工管理者として活躍できます。

難易度と学習の実態

受験者の背景 一次勉強時間の目安 合格への特徴
電気通信工事の実務経験あり・工事担任者等の資格保有 60〜100時間 専門知識が豊富。施工管理・法規を補強すれば比較的スムーズ
2級電気通信工事施工管理技士保有・実務経験あり 100〜150時間 2級で習得した知識を応用。1級固有の深い内容の強化が必要
電気工事系の実務経験あり・電気通信は未経験 150〜200時間 電気理論は共通。電気通信特有の通信工学・法規を重点的に
施工管理系の知識はあるが通信工学は初学 200〜300時間以上 電気通信工学の基礎から学ぶ必要があり時間がかかる

合格のための学習戦略

過去問が少ない新設資格の対策法

電気通信工事施工管理技士は2019年新設のため、他の施工管理技士(土木・建築等)と比べて過去問の蓄積が少ないのが難点です。全国建設研修センターが公開している過去問(現時点で5〜6年分程度)を全て解いた上で、工事担任者・電気通信主任技術者などの関連資格の過去問も補完的に活用することが有効です。

電気通信工学の基礎から体系的に学ぶ

一次検定の最重要分野は「電気通信工学等」と「電気通信設備」です。伝送理論(デシベル計算・符号化・変調方式)・ネットワーク基礎(IPアドレス・プロトコル・TCP/IP)・光通信の基礎・無線通信の基礎などを体系的に理解することが合格の鍵です。「丸暗記」ではなく仕組みを理解する学習が応用問題への対応力を高めます。

法規は電気通信特有の法律を重点的に

電気通信工事施工管理技士の法規では、建設業法・労働安全衛生法に加えて「電気通信事業法」「電波法」「有線電気通信法」という電気通信特有の法律が出題されます。これらは他の施工管理技士試験では出題されない独自の法規であるため、テキストで重要条文を確実に習得しましょう。

二次検定:施工経験記述は電気通信工事で具体的に

二次検定の施工経験記述は「品質管理」「工程管理」「安全管理」の3テーマを事前に準備することが基本です。「光ケーブルの接続品質管理」「5G基地局工事の工程管理」「ケーブル配線時の安全対策」など、電気通信工事特有の具体的な内容(使用ケーブルの規格・測定方法・工種名称等)を数値を交えて記述することが高評価につながります。

よくある質問

Q. 電気工事施工管理技士との違いは何ですか?

対象とする工事の種類が異なります。電気工事施工管理技士は変電設備・動力設備・電灯設備など「電力系の電気設備」の工事が対象です。電気通信工事施工管理技士は通信ケーブル・5G基地局・データ通信設備など「情報通信・放送設備」の工事が対象です。現代のスマートビルやデジタルインフラでは両方が必要な現場も多く、両資格を取得することで電力・通信の両方を担える施工管理技士として希少な人材になれます。

Q. 工事担任者を持っていると有利ですか?

大いに有利です。工事担任者(DD・AI・DD第1種等)の学習内容(端末設備・線路・電気通信技術)は電気通信工事施工管理技士の試験範囲と重複する部分が多く、電気通信工学の基礎知識がすでに身についているため学習時間を大幅に短縮できます。また電気通信主任技術者の資格保有者も同様に有利です。

Q. 有資格者が少ないと聞きましたが、本当ですか?

はい、2019年の新設から日が浅く、全国の有資格者数は他の施工管理技士と比べて圧倒的に少ない状態です。1級電気通信工事施工管理技士は「会社に1人いるだけで特定建設業許可の要件を満たせる」という企業側の強いニーズがあり、求人市場では非常に高い評価を受けています。資格の認知度が上がり続けている今が取得の絶好のタイミングです。

まとめ

電気通信工事施工管理技士は、5G・光ファイバ・データセンターなどデジタルインフラの急拡大を背景に今最も需要が高まっている施工管理国家資格です。2019年新設と歴史が浅く有資格者が希少なため、取得者への評価は他の施工管理技士を凌ぐ水準です。

令和8年度(2026年度)1級の申込受付は5月7日〜21日・第一次検定は9月6日・第一次合格発表は10月8日・第二次検定は12月6日・第二次合格発表は2027年3月3日です。2級前期は6月・後期は11月実施予定です。全国建設研修センターの公式サイト(jctc.jp)で最新情報を確認し、早めに準備を開始しましょう。

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