G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)
受験資格
なし
年齢・学歴・職種・実務経験すべて不問
難易度
★★★
合格率約65〜79%。幅広い知識の理解・暗記が中心
勉強時間の目安
30〜100時間
IT・AI知識の有無で大きく変わる
合格率
オンライン:約75〜79% / 会場:約65%
2026年第1回(オンライン):78.77%
試験・受験料
年9回(オンライン6回+会場3回)
一般13,200円・学生5,500円(税込)
AI人材需要
★★★★
累計合格者13万人超。企業のDX推進・AI人材育成の証明に
「AIで何ができて、何ができないのか」「どこにAIを活用すればよいか」——ビジネスパーソンとしてAIを正しく理解し活用する力を証明するのが「G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)」です。一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施するこの検定は、累計合格者数132,777名(2026年第1回終了時点)を誇り、国内最大規模のAI・ディープラーニング関連資格として企業のDX推進・AI人材育成の場で広く活用されています。
受験資格なし・自宅オンライン受験・年最大9回の開催と受験しやすい設計が特徴で、文系・非エンジニアも含めたあらゆるビジネスパーソンがAIリテラシーを証明する手段として定着しています。2025年10月からは会場試験も導入され、受験形式の選択肢がさらに広がりました。
G検定とはどんな資格か
G検定の正式名称は「JDLA Deep Learning for GENERAL」で、「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」ことを目的としています。GはGeneralist(ジェネラリスト)の頭文字で、エンジニアではなくビジネス人材・経営者・管理職を主なターゲットとしています。
2017年12月の第1回開催以来、AIブームの拡大とともに受験者数は急増し、2026年現在で累計受験者数は約19万人に達しています。経済産業省がオブザーブするデジタルリテラシー推進連携組織「Di-Lite」の推奨AI資格にも選定されており、国が認めるAIリテラシーの証明として位置づけられています。
E資格との違い
| 項目 | G検定(ジェネラリスト向け) | E資格(エンジニア向け) |
|---|---|---|
| 対象者 | AIを活用するビジネス人材・経営者・管理職 | AIを実装するエンジニア・研究者 |
| 問われる能力 | AIの仕組みの概念理解・ビジネス活用判断 | 数式レベルの理論理解+Pythonによる実装 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可) | JDLA認定プログラムの修了(必須) |
| 試験形式 | 自宅オンラインまたは全国会場・145問・100分 | 全国テストセンターCBT・104問・120分 |
| 受験料(一般) | 13,200円(税込) | 33,000円(税込) |
| 合格率 | 約65〜79%(形式による) | 約68〜70% |
| 特徴 | 年9回と頻繁に開催・参考書で独学可能 | 年2回・認定プログラム受講が前提 |
AIに関わるビジネス職・企画職・管理職にはG検定、AI実装を担うエンジニア・データサイエンティストにはE資格が適しています。両方取得することで、技術と事業の両面からAIを語れる人材として高く評価されます。
試験の基本情報
| 項目 | オンライン試験 | 会場試験(2025年〜新導入) |
|---|---|---|
| 試験形式 | 自宅でPC受験・多肢選択式 | 全国指定テストセンターでPC受験・多肢選択式 |
| 問題数・時間 | 145問程度・100分 | 145問程度・120分 |
| 開催頻度 | 年6回 | 年3回 |
| 受験料(一般) | 13,200円(税込) | 13,200円(税込) |
| 受験料(学生) | 5,500円(税込) | 5,500円(税込) |
| 合格率 | 約75〜79% | 約65%(初回2025年10月実績) |
| 申込方法 | 受験チケット購入後に予約(先着順) | 公式サイトから申込(別システム) |
| 受験資格 | 制限なし | 制限なし |
会場試験はオンライン試験より時間が20分長い一方、合格率はやや低くなっています。「自宅環境が整っていない」「集中できる会場で受けたい」という方や、企業の研修として受験させたい担当者には会場試験が適しています。オンライン試験・会場試験でそれぞれ別のシステムでアカウント登録が必要な点に注意してください。
2026年の試験スケジュール(年9回)
| 回 | 形式 | 試験日(予定) |
|---|---|---|
| 第1回 | オンライン | 2026年1月10日(土) |
| 第2回 | オンライン+会場 | 2026年3月6日(金)〜 |
| 第3回 | オンライン+会場 | 2026年5月8日(金)〜 |
| 第4〜6回 | オンライン(+会場1回) | 7月・9月・11月頃(予定) |
受験チケットの有効期限は購入から1年間です。受験を決めたらまずチケットを購入し、希望の回に予約することが必要です。会場試験は席数に限りがあるため、希望の会場・日程で受験するには早めの申込を推奨します。また、前回受験から2年以内の方は再受験割引(一般6,600円・学生2,750円)が適用されます。
出題範囲:シラバスに沿った5分野
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 人工知能とは(AI概論) | AIの歴史・定義・AIブームの変遷・強いAI・弱いAI・汎用AI |
| 機械学習の基礎 | 教師あり・なし・強化学習の違い・主要アルゴリズム(回帰・分類・クラスタリング)・過学習・正則化 |
| ディープラーニングの概要 | ニューラルネットワークの仕組み・CNN・RNN・Transformer・活性化関数・最適化手法 |
| ディープラーニングの応用 | 画像認識・自然言語処理・音声認識・生成AI・マルチモーダル・強化学習の応用 |
| AIの社会実装・法律・倫理 | AIガバナンス・個人情報保護法・著作権・バイアス・フェアネス・AIの社会的影響 |
近年は生成AI(ChatGPT・大規模言語モデル・画像生成AI等)に関する問題の出題比率が増えており、最新技術動向への理解が得点アップの鍵になっています。シラバスは定期的に改訂されるため、受験前に公式サイトで最新版を確認することが重要です。
G検定で開けるキャリア・活用シーン
企業のDX推進・AI活用の推進役として
G検定合格者はAIの仕組みと限界を正確に理解しているため、「AIにできること・できないことの判断」「AIベンダーとの技術的な対話」「社内のAI活用推進のリード」といった役割で評価されます。ソフトバンクをはじめとする大手企業が組織的にG検定取得を推進しており、社内のAIリテラシーの共通言語として活用されています。
就職・転職活動でのアピール材料
IT企業・コンサルティングファーム・金融機関・製造業など、DX推進を重視する企業の採用活動でG検定は有効なアピール材料になります。特に文系出身者・非エンジニアが「AIの基礎を体系的に学んだ」ことを証明できる点で、IT未経験の転職者にも活用されています。
経営者・管理職のAIリテラシー証明
AIを導入する際の意思決定・ベンダー選定・AI倫理への対応は経営層・管理職の責任です。G検定の学習を通じて、AIの技術的背景を理解した上で経営判断できるリーダーとしての素養を身につけられます。中小企業の経営者がAI導入の準備としてG検定を取得するケースも増えています。
DX推進パスポートの取得
G検定合格者は、デジタルリテラシー協議会(Di-Lite)が発行する「DX推進パスポート」のオープンバッジを取得できます。ITパスポート・DS検定(データサイエンティスト検定)リテラシーレベルとの組み合わせで3段階のバッジが発行され、デジタル人材としての資質をより包括的に証明できます。
難易度と学習の進め方
G検定のオンライン試験の合格率は約75〜79%と比較的高く、適切な準備をすれば多くの方が合格できる設計です。ただし145問を100分で解くテンポと、シラバスの広範な知識が求められる点は軽視できません。
| 受験者の背景 | 勉強時間の目安 | 推奨アプローチ |
|---|---|---|
| IT業界・AIに触れたことがある | 30〜50時間 | 公式テキスト+過去問中心 |
| 文系・AIの知識はほぼゼロ | 60〜100時間 | 入門書→公式テキスト→過去問の順 |
| 理系・情報系の学生・技術者 | 20〜40時間 | シラバス確認後に過去問中心 |
合格のための学習戦略
公式テキストとシラバスを中心に体系的に学ぶ
G検定には公式テキストと公式問題集が市販されています。シラバスに記載されているキーワードを軸に、各概念の定義・特徴・使いどころを体系的に理解することが基本戦略です。単なる暗記ではなく「なぜそうなるのか」という理解を重視することで、見慣れない問題にも対応できます。
生成AIと最新技術のキャッチアップが得点に直結
近年の試験では生成AI・大規模言語モデル(LLM)・画像生成・マルチモーダルAIに関する問題が増加傾向にあります。GPT・Transformer・Attention機構・RAG(Retrieval-Augmented Generation)などのキーワードとその概念を押さえておくことが、近年のG検定対策では特に重要です。
法律・倫理分野を軽視しない
AI倫理・個人情報保護法・著作権・AIガバナンスなどの社会実装分野は、技術系の受験者が軽視しがちな領域です。しかし近年は出題比率が高まっており、この分野での得点が合否を分けるケースも少なくありません。AIに関する法令・倫理指針(AI原則・EU AI法等)の最新動向もチェックしておきましょう。
過去問演習でペース配分を体得する
145問を100分で解くには、1問あたり平均41秒というペースが必要です。知識がある問題は素早く解答し、迷う問題に時間をかける配分感覚を、過去問演習を通じて身につけることが重要です。公式サイトや参考書の問題集を繰り返し解いて、試験のリズムに慣れておきましょう。
よくある質問
Q. 文系・非エンジニアでも合格できますか?
はい、合格している方が多くいます。G検定は「実装できるか」ではなく「理解して活用判断できるか」を問う試験なので、数学やプログラミングの知識がなくても合格可能です。公式テキストを丁寧に読み込み、概念レベルでの理解を積み上げることが文系受験者の最短合格ルートです。
Q. オンライン試験は不正ができるのでは?
G検定のオンライン試験は「自宅受験・調べながら回答可」という形式を取っています。ただし問題数が多く時間が限られているため、調べながら全問解答することは現実的ではありません。試験の趣旨は「体系的な知識を持っているか」を問うものであり、合格した人材は実際の知識を有していると評価されます。会場試験では監視環境下での受験となります。
Q. 合格後に資格の更新は必要ですか?
G検定に更新制度はありません。一度合格すれば資格は有効です。ただしAI技術の進化は非常に速いため、合格後も最新のシラバスを確認し、自主的な学習継続をおすすめします。再受験割引(前回受験から2年以内は半額)を活用して最新回を受験し直す合格者もいます。
まとめ
G検定は累計合格者13万人超、年9回開催と、日本で最も受験機会の多いAIリテラシー資格です。受験資格なし・自宅受験可・学生5,500円という取り組みやすさと、経済産業省推奨・企業のDX人材育成への活用という社会的認知の高さが揃っており、AIが普及した現代のビジネスパーソンとして最初に取るべきAI資格として最適な位置づけです。
まず公式テキストでシラバスの全体像を把握し、過去問演習で問題形式に慣れることから始めましょう。E資格へのステップアップを視野に入れながら、AIの世界への第一歩としてG検定に挑戦してみてください。
