不動産や建設業界への就職・転職を考える際、まず名前が挙がるのが「宅地建物取引士(宅建士)」です。なぜこれほどまでに重視されるのか、資格の概要から2026年度の最新試験情報まで詳しく解説します。
目次
資格の概要
どんな業務が行える?
宅建士は、不動産取引の専門家として、法律(宅地建物取引業法)に基づいた「3つの独占業務」を行うことができます。これらは資格を持っていない人は絶対に行うことができません。
- 重要事項の説明:契約前に、物件の権利関係や法規制について買主・借主へ説明する。
- 重要事項説明書(35条書面)への記名:説明内容を記した書面に責任を持って記名する。
- 契約書(37条書面)への記名:契約内容を記した最終的な書類に間違いがないか確認し、記名する。
就職やキャリアアップにプラスになる?
- 資格手当の支給:多くの不動産・建設会社では、月額1万円程度の資格手当が支給されます。
- 転職での圧倒的有利:不動産業界はもちろん、住宅ローンを扱う銀行、店舗開発を行う小売業など、活躍の場は非常に広いです。
受験資格について
年齢、学歴、国籍、実務経験を問わず、誰でも受験が可能です。そのため、学生や異業種からの転職希望者が最初に挑戦する国家資格として非常に人気があります。
※ただし、合格後の「登録」には2年以上の実務経験(または実務講習の受講)が必要です。
建設・不動産業界での有用性
宅建業の免許維持に一定の割合の設置義務がある
不動産業(宅建業)を営むためには、国土交通大臣または都道府県知事の免許が必要です。この免許を維持するためには、「1つの事務所において、業務従事者の5人に1人以上の割合で専任の宅建士を設置しなければならない」という法律上の義務があります。
試験概要
| 受験費用 | 8,200円 |
| 試験時期 | 毎年10月の第3日曜日(2026年は10月18日予定) |
| 合格点 | 50点満点中、おおよそ34点〜38点前後(相対評価) |
| 合格率 | 15% 〜 17% 前後 |
| 試験形式 | 四肢択一式のマークシート(50問) |
学習方法
難易度
国家資格の中では「中難易度」に分類されます。専門用語は多いですが、法律の基礎を学べば独学でも合格を狙えるレベルです。
学習期間
一般的に300時間〜500時間程度が必要と言われています。
- 半年計画なら: 1日1.5時間程度
- 3ヶ月の短期集中なら: 1日3〜4時間程度
勉強方法
初学者の方は以下の勉強ポイントを抑えることがおすすめです。
- 宅建業法を完璧にする
- 50問中20問が出題される最重要科目です。ここで満点近くを取ることが合格への近道です。
- 権利関係(民法)は深追いしない
- 範囲が広く難問も多いため、基礎を確実に押さえることに集中します。
- 過去問を最低3〜5周
- 似たような問題が繰り返し出題されます。テキストを読むより、問題を解きながら知識を定着させる「アウトプット中心」の学習が効果的です。

