本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。
電気通信工事施工管理技士(1級・2級)
受験資格
一次:1級は19歳以上・2級は17歳以上
令和6年度改正で1級の一次は年齢のみに。二次は実務経験が必要
難易度
★★★
1級は令和8年度一次57.5%・令和7年度二次36.3%。二次の記述が山場
勉強時間の目安
一次:100〜200時間 / 二次:50〜100時間(別途)
一般的な目安。実務経験や関連資格の有無で大きく変わる
合格率
1級 一次57.5%(令和8年度)/ 二次36.3%(令和7年度)
2級は一次67.3%(令和8年度前期)・二次63.2%(令和7年度)
試験・受験料
1級:年1回(9月一次・12月二次)
2級:一次は前期(6月)・後期(11月)、二次は11月。手数料は1級 一次・二次各14,300円
通信インフラ業界の需要
★★★★★
令和元年度(2019年度)に始まった検定。5G・光ファイバ・データセンターなどの工事で活かせる
5Gネットワーク・光ファイバケーブル・データセンター・防犯カメラ・放送設備などの電気通信設備工事の施工管理を担う国家資格が電気通信工事施工管理技士です。令和元年度(2019年度)に技術検定が始まった比較的新しい資格で、電気通信工事における「主任技術者」(2級以上)および「監理技術者」(1級のみ)になれる資格として、通信インフラ業界で注目されている施工管理資格です。
ほかの施工管理技士に比べて歴史が浅く、有資格者がまだ多くない資格です。通信インフラの整備が進むなか、通信工事会社や建設会社の電気通信部門で評価されやすい資格といえます。
電気通信工事施工管理技士とはどんな資格か
電気通信工事施工管理技士は、建設業法第27条に基づき国土交通大臣指定機関(一般財団法人全国建設研修センター)が実施する技術検定の合格者に与えられる国家資格です。電気通信工事とは「有線電気通信設備・無線電気通信設備・放送機械設備・データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事」全般を指し、携帯基地局から光ケーブル敷設・社内LAN構築・セキュリティカメラ設置まで幅広い工事が対象です。
検定は2026年度(令和8年度)で8回目と歴史が浅いため、土木や建築の施工管理技士に比べて過去問の蓄積が少ないという特徴があります。
1級と2級の違い
| 項目 | 2級電気通信工事施工管理技士 | 1級電気通信工事施工管理技士 |
|---|---|---|
| 配置できる役職 | 主任技術者・営業所技術者(一般建設業の電気通信工事業) | 監理技術者・主任技術者(特定建設業を含む) |
| 一次受験資格 | 受験年度末に17歳以上 | 受験年度末に19歳以上 |
| 試験頻度 | 一次:年2回(前期・後期)/ 二次:年1回(後期のみ) | 一次・二次ともに年1回 |
| 一次合格率 | 令和8年度前期67.3% / 令和7年度後期など78.0% | 令和8年度57.5%(令和7年度69.2%) |
| 二次合格率 | 令和7年度63.2%(令和6年度53.2%) | 令和7年度36.3%(令和6年度40.9%) |
| 一次合格の称号 | 2級電気通信工事施工管理技士補 | 1級電気通信工事施工管理技士補 |
| 両方合格の称号 | 2級電気通信工事施工管理技士 | 1級電気通信工事施工管理技士 |
「営業所技術者」は、2024年12月の建設業法改正で「専任技術者」から名称が変わったものです。
試験の基本情報
| 項目 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 出題形式 | マークシート方式の択一式(1級は60問、2級は40問を解答) | 記述式(施工経験記述・施工管理の応用問題) |
| 合格基準(一次) | 得点60%以上。1級はさらに施工管理法(応用能力)の5問中2問以上(40%以上。令和8年度) | — |
| 合格基準(二次) | — | 得点60%以上 |
| 試験地 | 令和8年度の1級は一次12地区・二次10地区、2級後期は14地区(年度・区分で異なる) | |
| 主催 | 一般財団法人全国建設研修センター(国土交通大臣指定試験機関) | |
令和8年度(2026年度)試験日程
1級電気通信工事施工管理技士
| スケジュール | 日程(令和8年度) |
|---|---|
| 申込用紙の郵送販売 | 令和8年4月22日(水)〜5月13日(水) |
| 申込用紙の窓口販売 | 令和8年4月22日(水)〜5月21日(木)(土日祝休み) |
| インターネット申込(新受検資格・第一次のみ) | 令和8年5月7日(木)〜5月21日(木) |
| 受検手数料 | 第一次14,300円・第二次14,300円(非課税。インターネット申込は別に事務手数料250円) |
| 第一次検定試験日 | 令和8年9月6日(日) |
| 第一次検定合格発表 | 令和8年10月8日(木)(発表済み:受検8,361人・合格4,804人・合格率57.5%) |
| 第二次検定受検手数料払込 | 第一次合格発表後〜10月22日(木)まで |
| 第二次検定試験日 | 令和8年12月6日(日) |
| 第二次検定合格発表 | 令和9年3月3日(水) |
2級電気通信工事施工管理技士
| 区分 | 申込期間・試験日(令和8年度) | 合格発表 |
|---|---|---|
| 前期:第一次検定のみ | 申込3月4日〜18日/試験6月7日(日) | 2026年7月7日(火)(合格率67.3%) |
| 後期:第一次・第二次検定 | 申込7月14日〜28日/試験11月15日(日) | 一次:2027年1月5日(火)/ 二次:2027年3月3日(水) |
令和8年度の申込受付はすべて終わっています。1級の第一次検定に合格した方は、第二次検定の受検手数料の払込期限(10月22日)に注意してください。令和9年度(2027年度)の日程は、全国建設研修センターの発表を確認してください。申込方法によって締切が異なり、令和8年度の1級は書面の申込用紙の郵送販売が5月13日まででした。
第一次検定の出題内容
| 分野 | 主な出題内容 |
|---|---|
| 電気通信工学等 | 電気通信の基礎理論・伝送工学・交換工学・無線工学・光通信・情報通信ネットワーク |
| 電気通信設備 | 通信線路設備・無線設備・情報設備・放送機械設備・データ通信設備・セキュリティ設備 |
| 関連分野 | 電気工学・土木工学・建築学の基礎(電気通信工事に関連する内容) |
| 施工管理法 | 施工計画・工程管理・品質管理・安全管理・原価管理(基礎〜応用) |
| 法規 | 電気通信事業法・電波法・有線電気通信法・建設業法・労働安全衛生法等 |
電気通信工事施工管理技士の試験内容は、「電気通信」という独自の専門分野と「施工管理」の知識が組み合わさっています。電気通信の専門知識(伝送理論・ネットワーク・無線工学)は工事担任者・電気通信主任技術者等の資格を持つ方には有利な一方、土木・建築系の施工管理経験者には新しく学ぶ必要がある分野です。
1級は応用能力問題にも合格基準がある
1級第一次検定には、全体の得点とは別に「施工管理法(応用能力)」の合格基準があります。令和8年度は、60問中36問以上の正解に加えて、応用能力の5問のうち2問以上(40%以上)の正解が必要でした。全体の正答率が60%以上でも、応用能力の基準に届かないと不合格になります。基準は年度や種目で異なる(同じ年の1級管工事は50%以上)ため、受検する年度の発表で確認してください。
電気通信工事施工管理技士で開けるキャリア
5G基地局・通信インフラ工事の施工管理
携帯キャリア各社の5G展開に伴う基地局建設・アンテナ設置工事の施工管理を担う技術者として、電気通信工事施工管理技士は活躍の場が広い資格です。工事現場に置く主任技術者・監理技術者の要件を満たせるため、通信工事会社での評価につながります。
光ファイバケーブル敷設工事
光ファイバインフラ整備・LAN配線工事・ビル内情報配線設備工事などの電気通信工事では、現場に主任技術者や監理技術者を置く必要があり、電気通信工事施工管理技士はその要件を満たす資格です。元請として大規模な工事を行う場合は監理技術者が必要になり、1級が求められます。
データセンター・クラウドインフラ建設
AI・クラウドサービスの拡大を背景に、データセンターの建設が各地で進んでいます。データセンター内の通信配線・サーバーラック設置・セキュリティカメラ設備などの電気通信設備工事でも、施工管理技士の知識が活かせます。
防犯カメラ・セキュリティシステム設置工事
公共施設・商業施設・マンション・交通インフラへの防犯カメラ・入退室管理システム・セキュリティシステム設置工事も電気通信工事に含まれます。こうした工事の現場でも、施工管理技士としての役割が求められます。
放送設備・映像配信システム工事
テレビ局・放送設備・映像配信インフラ・デジタルサイネージの設置工事も電気通信工事の対象です。大型イベント・競技場・公共施設の映像・音響設備工事を担う専門会社での施工管理者として活躍できます。
難易度と学習の実態
勉強時間は受験者の背景で大きく変わるため、下の表は一般的な目安です。
| 受験者の背景 | 一次勉強時間の目安 | 合格への特徴 |
|---|---|---|
| 電気通信工事の実務経験あり・工事担任者等の資格保有 | 60〜100時間 | 専門知識が豊富。施工管理・法規を補強すれば比較的スムーズ |
| 2級電気通信工事施工管理技士保有・実務経験あり | 100〜150時間 | 2級で習得した知識を応用。1級固有の深い内容の強化が必要 |
| 電気工事系の実務経験あり・電気通信は未経験 | 150〜200時間 | 電気理論は共通。電気通信特有の通信工学・法規を重点的に |
| 施工管理系の知識はあるが通信工学は初学 | 200〜300時間以上 | 電気通信工学の基礎から学ぶ必要があり時間がかかる |
合格のための学習戦略
過去問が少ない新設資格の対策法
電気通信工事施工管理技士は令和元年度に始まった検定のため、他の施工管理技士(土木・建築等)と比べて過去問の蓄積が少ないのが難点です。全国建設研修センターは試験問題と正答番号を試験の翌日から1年間公開しているので、直近の問題は公式サイトで確認し、それより前の年度は市販の過去問題集で補いましょう。工事担任者・電気通信主任技術者などの関連資格の問題集も、通信工学の基礎固めに役立ちます。
電気通信工学の基礎から体系的に学ぶ
一次検定の最重要分野は「電気通信工学等」と「電気通信設備」です。伝送理論(デシベル計算・符号化・変調方式)・ネットワーク基礎(IPアドレス・プロトコル・TCP/IP)・光通信の基礎・無線通信の基礎などを体系的に理解することが合格の鍵です。「丸暗記」ではなく仕組みを理解する学習が応用問題への対応力を高めます。
法規は電気通信特有の法律を重点的に
電気通信工事施工管理技士の法規では、建設業法・労働安全衛生法に加えて「電気通信事業法」「電波法」「有線電気通信法」という電気通信特有の法律が出題されます。これらは他の施工管理技士試験では出題されない独自の法規であるため、テキストで重要条文を確実に習得しましょう。
二次検定:施工経験記述は電気通信工事で具体的に
二次検定の施工経験記述は、出題されるテーマが年度によって変わるため、工程管理・品質管理・安全管理など複数のテーマで自分の経験を整理しておくのが基本です。「光ケーブルの接続品質管理」「5G基地局工事の工程管理」「ケーブル配線時の安全対策」など、電気通信工事特有の具体的な内容(使用ケーブルの規格・測定方法・工種名称等)を数値を交えて書けるように準備しましょう。
電気通信工事施工管理技士の講座(二次検定対策)がある、現場系の国家資格のeラーニングです。内容と料金は公式サイトで確認できます。
※外部サイトに移動します(PR)
よくある質問
Q. 電気工事施工管理技士との違いは何ですか?
対象とする工事の種類が異なります。電気工事施工管理技士は変電設備・動力設備・電灯設備など「電力系の電気設備」の工事が対象です。電気通信工事施工管理技士は通信ケーブル・5G基地局・データ通信設備など「情報通信・放送設備」の工事が対象です。両方が必要な現場もあり、両資格を取得すれば電力・通信の両方の工事に対応できます。電気工事施工管理技士については電気工事施工管理技士の記事で解説しています。
Q. 工事担任者を持っていると有利ですか?
有利になりやすいです。工事担任者(第一級デジタル通信など)の学習内容(端末設備・線路・電気通信技術)は電気通信工事施工管理技士の試験範囲と重なる部分が多く、電気通信工学の基礎知識がすでに身についているぶん学習時間を短縮しやすくなります。電気通信主任技術者の資格保有者も同様です。
Q. 有資格者が少ないと聞きましたが、本当ですか?
令和元年度に始まった検定のため、ほかの施工管理技士に比べて歴史が浅い資格です。令和7年度の1級第二次検定の合格者は1,971人で、毎年少しずつ有資格者が増えている段階です。通信インフラの工事では有資格者を求める会社も多く、早めに取得しておく意味のある資格といえます。
まとめ
電気通信工事施工管理技士は、5G・光ファイバ・データセンターなどデジタルインフラの工事で活かせる施工管理の国家資格です。令和元年度に始まった新しい検定で、過去問の蓄積が少ない点に注意して準備しましょう。
令和8年度(2026年度)は、1級の第一次検定の結果が10月8日に発表され(合格率57.5%)、第二次検定は12月6日、合格発表は2027年3月3日です。2級の後期(第一次・第二次)は11月15日に行われます。令和9年度(2027年度)の受検を考えている方は、全国建設研修センターの公式サイト(jctc.jp)で日程の発表を確認し、早めに準備を始めましょう。
関連記事:電気工事施工管理技士/管工事施工管理技士/建築施工管理技士/土木施工管理技士
出典:全国建設研修センター「1級電気通信工事施工管理技術検定」「2級電気通信工事施工管理技術検定」「合格発表公表資料」(令和8年度1級第一次検定・令和8年度2級第一次検定(前期)・令和7年度1級/2級第二次検定・令和7年度2級第一次検定の各PDF)(確認日:2026年10月10日)
